【第13回】岸 愛光 先生

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『私と統合医療』 


岸 愛光 (キシ アイコウ)
日本ヨーガ・ニケタン福岡支部代表
日本ヨーガ療法学会理事

28歳の頃でした。
日本ヨーガ療法学会の理事長である木村慧心師の指導で、内観を体験しました。
その頃私は、体が弱く、またいろいろなことにやる気を失くしていました。
中学を卒業する頃、肋膜炎(現・胸膜炎)を患い、半年ほど自宅療養をしましたが、青春を謳歌している友人たちを見ながら、悶々とした日々を過ごしてそのまま月日が過ぎ、20代も終わりに差しかかる頃、内観を勧められたのでした。
自分勝手な思い込みが、自分で自分を追い込んでいたことに気づき、内観後、私の人生は変わりました。

その頃、ヨーガも習い始めていたので、しばらくすると、木村理事長からヨーガ指導と内観の指導もするようにとのことで、いろいろな人に出会い、さまざまな人生があることを知り、自分だけが悲劇のヒロインのように感じていた幼い心を持っていたことに気づいたのでした。
その後、インドへの修行会にも参加でき、次第に自分に自信が持てるようになっていったのでした。
 更に、内観がヨーガの基本になっていることも学ぶことができました。
 そして、心と体のつながりの深さを知ることができたのでした。
 ヨーガを行うようになってから、私は見違えるように健康になって行きました。

そして、今から26年前、日本ヨーガ・ニケタンの支部を福岡にも開設することになり、赴任することになったのでした。ほとんどつてのない所にほうり出される形でしたが、これがまた更に私を強くさせることにもなったのだと思います。
何かあればやる気を失いそうになる時、逃げ出すことができない状況におかれたことが、今となっては木村理事長の深い考えがあってのことだったように思われます。
まさにそれまでの私は、心身症・うつの状態だったのですが、内観とヨーガによって救われたのでした。
誠に私事で恐縮ですが、上記が私の体験です。

2003年に「日本ヨーガ療法学会」が設立され、私のように苦しんでいる人たちに、ヨーガが療法として生かされ多くの人に役立てられていることを、ヨーガ療法士によって症例が発表されることにより、統合医療の一つであるヨーガ療法を広く皆様に知って頂けるようになりました。
これからも是非多くの皆様に、統合医療を取り入れて頂き、全人的な健康を得、幸せな人生を送って頂きたいと切に願っています。

【略歴】
1949年生まれ。日本ヨーガ・ニケタンで修行を始めて40数年。現在は福岡市在住。
日本ヨーガ・ニケタン福岡支部を拠点に、修行会・ヨーガ療法士養成講座等の
開催・サポートに従事。
タグ:ヨーガ
posted by IMJ2015事務局 at 16:42 | A私と統合医療

【第12回】河野 紘 先生

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気と「気」と「○○気」


河野 紘 (コウノ ヒロシ)
公益社団法人山口県鍼灸師会 代表理事

気とは目に見えないものである。
「気」とは森羅万象それぞれに個性を与え、万象たらしめているものである。
「気」とはそれ自体に何らかの個別的な作用力があるのではなくて、万象の作用力を発現させているものである。雰囲気が良いとその中にいる人は気分がよくなって、それぞれの持てる能力を十分に発揮できるようなものである。

東洋医学は気の概念無くしては存在しえないものである。気とは何ぞやと聞かれると即答は難しいものであるが、如上のような「気」が根源にあると考えている。しかし気にもいろいろあって、真気、衛気、精気、陽気等の「○○気」と呼ばれるような気はそれぞれ何らかの個別的な作用力を持ち、人体を機能させている。が、それらも「気」がなくてはその作用力を十分発揮できない。
この気の概念に対する取り組みの差異が東西の医学を分けている。西洋医学では見えないもの、計測できないものは無いものとして切り捨てられており、したがって気は無いものである。

「○○気」で示したものは、こののち電気や磁気のようにセンサーが開発されて物理量として計測できるように成るかも知れないが、「気」で示したものはおそらく出来ないものと思われる。しかし論理的な帰結として「気」を認めた方が合理的である、とする日が来ると思う。
東洋医学、就中鍼灸医学は気の医学と言ってよい。私の臨床では今のところ唯一の気のセンサーである人体を利用する方法(O-リングテストのような)で診断、治療を行っている。そもそも「病気」とは気の巡行が阻害された状況をいう言葉である。このことは医学・医療を行う者すべてが考えてほしいことである。それが統合医療を機能させる「気」となるであろうと思うからである。
これが、私が臨床で培った気に対する勝手な現時点での思い込みである。

【略歴】
昭和18年7月1日生
昭和53年3月 大阪鍼灸専門学校卒業
平成12年4月より社団法人山口県鍼灸師会会長
タグ:鍼灸師
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【第11回】枡田 久美子 先生

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『医療現場で見つけたアロマテラピーの有効性』


枡田 久美子 (マスダクミコ)
アロマリラックス代表
AEAJ認定アロマセラピスト
IMJ山口県支部 アロマ部会長

私はアロマセラピストとして、アロマトリートメントの施術を行なったり、アロマテラピーの魅力を多くの方にお伝えしています。アロマテラピーを学びに来校する方の目的は様々です。「家族が病気で入院した時に自分が何もできなかったので、アロマテラピーを勉強してハンドトリートメントができるようになりたい。」と話された方もいました。アロマテラピーで使用する精油は天然の揮発性芳香物質です。嗅覚を介して大脳辺縁系や視床下部などに働きかけ、心と身体双方に作用します。患者さんの身体を蒸しタオルで清拭する際、精油を使用することによって、不安感を取り除くと共に、皮脂分泌の調整や皮膚を清潔に保つことが1度に可能です。私は、以前からアロマテラピーの医療現場への導入を希望していました。昨年秋、義母が末期癌と診断され、病名が発覚して6日後にこの世を旅立ちました。同居ではないため老いていく様子がよくわかり、介護の必要性も頭をよぎっていました。急に亡くなったため、介護や看護の負担を味わうことはありませんでしたが、病名を知った時は大きな悲しみ、苦しみ、恐怖、辛さに襲われました。『病気を患っている家族を持つ人は皆同じ感情を味わっているのだろうか。どうやって乗り切っているのだろうか。』何もできない自分がとても弱い人間に思えました。このような状況においてもアロマテラピー教室は行います。生徒さんに精油の様々な作用を話しているときにふと気付きました。いま私のやるべきことを。「愛情と感謝たっぷりのアロマジェル」と名付けた、義母のために作成したアロマジェルを持って病院へ行き、義母の足と手を施術しました。すでにモニター装置が取り付けられていた義母の反応は顕著に現れ、施術により呼吸が楽になっているのがわかりました。意識のあった時は、自ら足を上げて施術してほしいと意思表示するほどでした。私自身がこのような経験から思ったことは、統合医療を早く医療現場に導入してほしいということです。そのために補完代替療法の役割を担う専門家の必要性は今後ますます高まると同時に、専門家も質の向上が求められます。山口県で開催される第19回統合医療学会が、医療の在り方の意識改革のきっかけになることを希望します。

【略歴】
1986年 歯科衛生士 資格取得
1999年 日本アロマ環境協会 入会
2001年 AEAJ認定教室アロマリラックス 開校
2006年 日本アロマセラピー学会 入会
2006年 アロマテラピー発祥の地「プロヴァンス」を訪仏
2007年 AEAJ認定校リフレインセラピストカレッジ山口校 開校
2013年 山口アロマテラピーコンシェルジュ 設立
タグ:アロマ
posted by IMJ2015事務局 at 16:33 | B実践の中で役立った統合医療