【第23回】土井 麻里 先生

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『私と統合医療』


土井 麻里 (ドイ マリ)
脳神経リハビリ北大路病院心療内科医長
日本統合医療学会代議員、指導医


私が統合医療に興味を抱いたきっかけは、大きく3つあります。一つ目は、自分の父を食道がんで亡くしたことでした。当時私は20代前半の医学生でしたが、従来のがん治療だけで本当に十分と言えるのか、治癒力を増進させること、生活の質や人生を含めた医療の視点もあってもいいのではないか、父の闘病を通して、患者家族という立場から疑問を持ちました。次に、医師となり日常臨床の中で、従来の医療だけでは不十分な局面を体験したこと、多忙な生活から来る心身のストレスで自分自身の健康が損なわれた体験、それらの体験を通して、医師として、また一人の人間として、代替療法を含めた、よりトータルな医療、つまり「統合医療」が必要ではないかと実感させられました。そのため、種々の代替療法を自ら体験し、さらにはその手法を学び、取り入れることのできるものは取り入れ、今に至っています。その中で、現在、私が主に使用している代替療法は、心理療法、ホメオパシー、呼吸法や筋弛緩法などのリラクセーション法で、漢方もできる範囲で活用しています。しかし、患者さんによってそれ以外の療法が適している、必要な場合ももちろんあります。その時は、代替療法の相談にあたらせていただいて他の代替療法を薦めたり、他の専門治療家と協力し合って対応することもあります。また、統合医療臨床で重要なこととして、確かな医療技術や医学的エビデンス以外に、「癒し」という側面があげられます。一般に、癒しというと、安楽を意味するととらえられがちですが、統合医療においては、セルフケアやその体験を通した個人の成長・成熟、他者とのつながりといったことも含まれてくると思います。それだけに、統合医療の学びと実践は非常に奥が深く、終わりのない旅のように思えます。患者さんと共に取組み、また仲間と共有しながら、より質の高い統合医療を実践していきたいと思っております。

【略歴】
関西医科大学卒業。
Nature Care College(豪州)エネルギーヒーリング学科卒業。
日本心療内科学会登録医
日本ホメオパシー医学会専門医、北陸関西支部長。
森ノ宮医療大学大学院非常勤講師。
著書「スピリチュアルヘルス宣言」「愛と光にめざめる女神事典」

タグ:医師
posted by IMJ2015事務局 at 14:31 | A私と統合医療