【第26回】坂本 歩 先生

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『統合医療に期待していること』


坂本 歩(サカモト アユム)
学校法人呉竹学園 理事長
公益社団法人東洋療法学校協会 会長

 私は、医師であった父の影響もあり、子供の頃から自分も将来は医師になるものと漠然と考えながら育ちました。ただ、父は、大学で教鞭を執りながら祖父が設立した伝統医療(鍼灸、柔道整復)の学校にも関わっていたこともあり、常に西洋医学一辺倒の考え方をしていなかったので、それが私の医療に対する思考をやや複雑にしたのではないかと考えています。また、私が医学部を卒業する頃、その後教えを請うこととなる恩師である教授と出会い、自分の考え方をお伝えしたところ、「私は弟子をとるつもりはない。同志が欲しい。君はまさにその同志である」と言われ、まんまとその先生の門下生となったことが、さらに私のその後に影響したのだと思っています。

 医師として循環器内科の研修と心臓病の予防に関する研究活動を12年ほどやっておりましたが、慢性疾患を有する患者さんに自分がいったい何をできているのかと疑問を持つようになりました。即ち、医師がトップのヒエラルキーで構成される医療体制では、本当の意味で患者さんの役には立たないのではないかという考え方に傾倒していったわけです。

 我が国をはじめ先進諸国では、慢性疾患や慢性疼痛に悩まされる方々が、今後も増え続けていくことでしょう。そのような方々に対する適切な医療とはいったいどんなものなのでしょうか。少なくとも慢性と言われる状態は、完治していないことを意味指すものであり、現在の医療の限界を示しているのかもしれません。もし、そうであれば、必ずしもガイドライン通りでなくとも患者さんの満足度が高い或いは納得ができる医療を施すことが現状で最良の方法とも考えるのです。そして、統合医療は、その最良の方法を具現化する可能性を持っていると思量します。多岐にわたる専門性を有する先生方とこのような事柄を議論できる場は本学会をおいて他にはなく、今後の更なる発展を期待しております。

【略歴】
昭和63年東京医科大学卒業
平成4年東京都健康づくり推進センター医学指導主査
平成8年東京医科大学講師
平成11年学校法人呉竹学園理事長

平成21-26年公益社団法人全国柔道整復学校協会会長
平成26年〜公益社団法人東洋療法学校協会会長                          
タグ:医師
posted by IMJ2015事務局 at 16:55 | D統合医療に期待していること