【第34回】今西 二郎 先生

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『健康創生と統合医療』


今西 二郎 (イマニシ ジロウ)
日本統合医療学会代表代議員
日本ハーブ療法研究会世話人代表など

 高齢化社会が、今後20年の間にますます進み、糖尿病、肥満、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病、睡眠障害、心身症、認知症などの患者が増加していくことが予測されている。この高齢化問題の対応策の一つに健康長寿が考えられる。そのためには、中高年層における疾病の治療だけでなく、予防、治未病、健康維持・増進を図っていくことが重要である。

 最近、健康創生という言葉が聞かれるようになってきた。私たちは、健康創生を疾病の予防や健康維持・増進だけでなく、もっと積極的に生き生きとした、生きがいのある生活を営むことであると捉えている。そして、健康創生を成し遂げるには、セルフケアによる能動的なライフスタイルの改善が第一であると考えている。

 そこで私たちは、疾病の予防、健康維持・増進を目的とした健康創生プログラムを構築し、実施することにした。このプログラムでは、特に病気にかかっているわけではないが、健康が気になる方、将来病気にならないか不安をかかえている方、現在の健康を維持したい、あるいはもっと元気でいたいと願っている方などを対象に、生活習慣の改善、睡眠の改善、ストレス軽減、認知症の予防などについて指導を行って、より健康な生活、気になるさまざまな病気の予防、老いてもなお生き生きとした生活ができるように適切な指導、アドバイスを行っている。

 そのために、本プログラム参加者に自覚症状、既往歴、家族歴、身体測定、血液・尿検査、心電図、ストレスチェックなどの各種検査情報や服用薬物、摂取サプリメント、毎日の食生活、運動状況、健康状態(自覚症状、睡眠状況を含む)、体重測定、血圧測定結果などのデータを入力してもらっている。それらのデータに基づき、医師、保健師、看護師、管理栄養士、健康運動指導士らが日常の健康管理指導、生活習慣の改善(運動、食事など)睡眠、ストレスコーピング法、適切なサプリメントの摂取についての指導・アドバイスなどを行っている。

 このような健康創生プログラムは、まさに統合医療の一つであり、このプログラムを発展させることにより、新しいセルフケア型の統合医療が実現できるものと期待している。

【略歴】
昭和46年 京都府立医科大学卒業、パリ第7大学留学を経て京都府立医科大学教授、
平成22年より、明治国際医療大学附属統合医療センター長、教授

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posted by IMJ2015事務局 at 00:00 | C専門分野からみた統合医療