【第41回】鈴木 清志 先生

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『私と統合医療』

                       
鈴木 清志 (スズキ キヨシ)
一般財団法人MOA健康科学センター理事長
東京療院・MOA高輪クリニック院長

統合医療との出会い
 子どもの心臓病の専門医だった私は、300人にも及ぶ子どもの死と、それを見守るご家族の悲しみを見続けました。やがて私は現代西洋医学の限界を感じ、統合医療に惹かれていきました。JR品川駅前の東京療院(2013年より日本統合医療学会の認定施設)には2001年から勤務しており、ボランティア(MOA会員)の方たちのご協力を得て、日々60〜80人の来院者を受け入れています。

統合医療とは
 自民党国会議員による統合医療推進議員連盟が本年3月にまとめた報告書によれば、統合医療には「医療モデル」と「社会モデル」とがあって、医療モデルは生活習慣病の増加と高齢化による医療費の増大に対する具体策であり、社会モデルは健康長寿社会の実現のための具体策だとしています。この2つは互いに補い合って、自助(生活習慣を改善する自らの努力)と、共助(お互いの支えあい)による健康・医療システムとまちづくりを目ざします。

 MOAは、「農と食」「芸術・文化」「エネルギー療法」の3つを柱とする健康法を通して、お互いの生活習慣の改善を支え、身体的、精神的、そしてスピリチュアルなサポートを含む全人的な共助の構築を目ざしています。これは統合医療の概念に基づく自助と共助の具体的なモデルの一つだと思います。

日米英の統合医療のリーダーたちによる国際シンポジウム
 MOAは、米国アリゾナ大学のアンドルー・ワイル教授と英国国営保険サービス(NHS)連盟議長のマイケル・ディクソン教授をお招きし、日本統合医療学会の仁田新一理事長、渥美和彦名誉理事長、大阪大学の伊藤壽記教授のご協力を頂いて、本年4月末に国際シンポジウムを開催しました。厚生労働省や文部科学省など、統合医療に関連する7つの省庁の後援を頂き、東京と京都の両会場で4,000人もの人々にお集まりいただきました。ワイル教授もディクソン教授も、日本では多くの国会議員が統合医療推進のために活動し、関係省庁が今回のシンポジウムを後援したことに驚かれるとともに、統合医療を医療モデルと社会モデルに分けて整理したことに感銘を受けておられました。また、MOAの活動を高く評価して下さり、勇気づけられました。
 とは言え、MOA活動にはまだ課題が山積しており、試行錯誤の段階です。興味のある方は、ぜひ東京療院においで下さい。各種体験コースなどをご体験いただき、ご意見を頂ければ幸いです。

【略歴】
千葉大学医学部卒。医師、医学博士。専門は小児循環器学、統合医療。
榊原記念病院小児科などに勤務後、現在(一財)MOA健康科学センター理事長、
(医)玉川会理事長、東京療院・MOA高輪クリニック院長。

タグ:医師
posted by IMJ2015事務局 at 16:42 | A私と統合医療