2015年7月22日
『私と統合医療』
河野 素道(カワノ モトミチ)
(公社)山口県鍼灸師会理事
私は、鍼灸治療を生業としている市井の一鍼灸師です。統合医療について多くを語れませんが、最近考えていることを書かせていただきます。
私は、一応治療家ですので、毎日どう治療するかを考えているわけですが、しかし、治療するだけでは、問題は解決しないことが多いように思います。それは、私の腕のせいだけではなく、鍼灸師の扱う慢性病が、患者さんのライフスタイル、生活習慣が原因になっているからです。ですので、そこを改善しないことには、たとえ治療がうまくいって症状が緩和されたとしても、再発することがあります。そうなると、必要となってくるのは、患者さんによるセルフケアです。症状が出たのは、これまでの生活を見直すチャンスをもらったと考えて、少しずつでも生活や環境を変えていくようにすると再発することも減ってくると思います。このことは、どういった治療をするにしても大切なことではないでしょうか。
さて、私の行っている鍼灸ですが、この治療法の眼目は、陰陽のバランスを整えるということですが、これは、自律神経のバランスを整えることです。種々の病気が自律神経のアンバランスから引き起こされることを考えると、鍼灸は、病気の予防を行っているとも言えるでしょう。治療後は、体が温まって、眠くなります。また、鍼には、刺さないものもあり、生後数か月の子供からご高齢の方まで幅広い世代の方々に治療することが出来ます。また、特に症状がなくても自律神経のバランスを整える治療はできますので、体のメンテナンスにぴったりの治療法だと思います。ですので、この鍼灸、うまく使ってくだされば、きっと多くの方のお役に立てると思います。あとは、私自身の腕を磨くのみです。
【略歴】
平成10年 東洋大学文学部卒業
平成17年 兵庫鍼灸専門学校卒業
平成20年より (公社)山口県鍼灸師会理事
タグ:鍼灸師
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