【第40回】班目 健夫 先生

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『実践の中で役立った統合医療』

班目 健夫 (マダラメ タケオ)
青山・まだらめクリニック院長



 統合医療とは何か?という難しい話はさておいて、実際の診療に役に立つものが統合医療であって欲しいと思います。筆者は小学校入学前に交通事故に遭い、その後から体調の悪い状況が続いておりました。ランドセルを背負うと肩がこってしょうがないという、情けない小学生でした。この持病のおかげで、様々な統合医療といわれる治療法が、効果があるのかないのか判定が容易に出来る便利さがありました。宣伝はすごいのですが、実際には筆者の肩こりに効果のあったものは極めて少なかったのも現実でした。自分自身の肩こりを何とかしようと研究を重ねてきたのが、筆者の統合医療の歩みになっております。効果が実感出来ているのが、刺絡・灸・気診治療の3種類の治療法でした。いかにこれらの治療法が他の治療手段よりも優れているといっても、筆者の肩こりは年期が入っております。そうは簡単には治せなかったのです。しかし、治療法を考えに考えた結果、ようやく積年の宿痾が解消されるに至りました。

 筋肉の状態をいろいろな角度から考えた結果、主動筋と拮抗筋の関係を応用することで良好な結果が得られました。これまでは主動筋が緊張していたら、拮抗筋は弛緩していると考えられておりました。詳細に身体を観察すると違うのです。主動筋が緊張している場合には、拮抗筋の多くは弛緩しております。しかし、極めて限局的にですが、拮抗筋の一部が緊張していることがあるのです。この現象を発見してから肩こりに限りませんが、様々な病態の治療効果が上がったのです。昨年横浜で開催された日本統合医療学会シンポジウムで発表しましたが、線維筋痛症が治るスピードが速くなっているのです。これまでは社会復帰までは2年程度かかりましたが、最近の患者さんでは条件が整うと1年で社会復帰が可能になってきたのです。筆者にとっての役に立つ統合医療とは解剖学の知識でした。それを目の前の患者さんにどのように応用するのか、その考え方でした。通常の解剖学の書籍では不十分で、ボディビルダーが読むような筋トレの書籍が役に立ちました。その成果をまとめた書籍が昨年夏に出版されております。筆者にとっての役に立つ統合医療としては解剖学と筋トレの統合でした。

【略歴】
班目 健夫
青山・まだらめクリニック院長。併設の自律神経免疫治療研究所の所長を兼ねる。
西洋医学では肝臓学・微小循環学を専攻。身体の冷えを湯たんぽで改善させる手法を開発。
各種湯たんぽを作製してきた。気の医学を研究テーマにしている。

タグ:医師
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【第11回】枡田 久美子 先生

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『医療現場で見つけたアロマテラピーの有効性』


枡田 久美子 (マスダクミコ)
アロマリラックス代表
AEAJ認定アロマセラピスト
IMJ山口県支部 アロマ部会長

私はアロマセラピストとして、アロマトリートメントの施術を行なったり、アロマテラピーの魅力を多くの方にお伝えしています。アロマテラピーを学びに来校する方の目的は様々です。「家族が病気で入院した時に自分が何もできなかったので、アロマテラピーを勉強してハンドトリートメントができるようになりたい。」と話された方もいました。アロマテラピーで使用する精油は天然の揮発性芳香物質です。嗅覚を介して大脳辺縁系や視床下部などに働きかけ、心と身体双方に作用します。患者さんの身体を蒸しタオルで清拭する際、精油を使用することによって、不安感を取り除くと共に、皮脂分泌の調整や皮膚を清潔に保つことが1度に可能です。私は、以前からアロマテラピーの医療現場への導入を希望していました。昨年秋、義母が末期癌と診断され、病名が発覚して6日後にこの世を旅立ちました。同居ではないため老いていく様子がよくわかり、介護の必要性も頭をよぎっていました。急に亡くなったため、介護や看護の負担を味わうことはありませんでしたが、病名を知った時は大きな悲しみ、苦しみ、恐怖、辛さに襲われました。『病気を患っている家族を持つ人は皆同じ感情を味わっているのだろうか。どうやって乗り切っているのだろうか。』何もできない自分がとても弱い人間に思えました。このような状況においてもアロマテラピー教室は行います。生徒さんに精油の様々な作用を話しているときにふと気付きました。いま私のやるべきことを。「愛情と感謝たっぷりのアロマジェル」と名付けた、義母のために作成したアロマジェルを持って病院へ行き、義母の足と手を施術しました。すでにモニター装置が取り付けられていた義母の反応は顕著に現れ、施術により呼吸が楽になっているのがわかりました。意識のあった時は、自ら足を上げて施術してほしいと意思表示するほどでした。私自身がこのような経験から思ったことは、統合医療を早く医療現場に導入してほしいということです。そのために補完代替療法の役割を担う専門家の必要性は今後ますます高まると同時に、専門家も質の向上が求められます。山口県で開催される第19回統合医療学会が、医療の在り方の意識改革のきっかけになることを希望します。

【略歴】
1986年 歯科衛生士 資格取得
1999年 日本アロマ環境協会 入会
2001年 AEAJ認定教室アロマリラックス 開校
2006年 日本アロマセラピー学会 入会
2006年 アロマテラピー発祥の地「プロヴァンス」を訪仏
2007年 AEAJ認定校リフレインセラピストカレッジ山口校 開校
2013年 山口アロマテラピーコンシェルジュ 設立
タグ:アロマ
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